百萬遍知恩寺 勢至堂

f:id:karasumagaien2:20210227212730j:plain



百万遍にある知恩寺の境内、巨大な御影堂の東側に勢至堂があります。
浄土宗では宗祖法然勢至菩薩の生まれ変わりとする信仰があり、知恩院にも同様の堂宇があります。


寺の説明(HP)では「寛文14年 1731年」の造営とありますが、「寛文」は13年まで(次は「延宝」)なのでこれは誤りと見られます。なお1731年は享保16年です。
文化庁のデータベースでは勢至堂の造営年を「寛文10頃」としています。寛文10年は1670年。寺の説明より60年ほど遡ることになります。
隣あう釈迦堂が寛文4年とされていて、これは寺の説明と文化庁データベースが合致しています。
文化庁の見解を信じるならば、おそらく勢至堂は釈迦堂建造とほぼ同時期くらい、17世紀後半の建築といえそうです。しかし、寺側が示している「1731年」という妙に具体的な年数も気になります。どちらが正しいのか。

 

宝形造。とてもこじんまりとした建物ですが余計な装飾はなく、シンプルな舟肘木が気品を醸し出しています。
知恩寺の中でも特に好きな建築。2017(平成29)年、重要文化財に指定されています。

 

f:id:karasumagaien2:20210227212815j:plain