2025-01-01から1年間の記事一覧

セカイノコトワリ展|京都国立近代美術館

セカイノコトワリ ー 私たちの時代の美術 ■2025年12月20日〜2026年3月8日■京都国立近代美術館 近年の日本における現代美術の一側面を国内アーティスト20名の作品によって展観するという企画です。偶然なのか意図されたことなのか、いわゆる「絵画」は一点も…

拡大するシュルレアリスム展|大阪中之島美術館

拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ ■2025年12月13日〜2026年3月8日■大阪中之島美術館 昨年2024年は、1924年のアンドレ・ブルトンによる「シュルレアリスム宣言」発表から100年目の記念イヤーでした。この展覧会は、シ…

石炭の値打ち|ケン・ローチ

ケン・ローチ(Ken Loach 1936-)監督による「石炭の値打ち」(The Price of Coal 1977)が近所のミニシアターで公開されたので鑑賞してみました(配給はスモモ)。もともとはBBCで放映されたテレビドラマです。劇場公開に際して特にレストア等はされていないとみ…

2025年度 第4回コレクション展|京都国立近代美術館

2025年度 第4回コレクション展 ■2025年12月11日〜2026年3月8日■京都国立近代美術館 京近美の今年度最後となるコレクション展が12月11日から同館4Fで開催されています。毎回多彩な作品が登場しますが、今回も江戸時代の南画からモダンアートまで、素敵な名品…

エディントンへようこそ|アリ・アスター

12月12日よりアリ・アスター(Ari Aster 1986-)監督の最新作「エディントンへようこそ」(Eddington 2025)が全国公開されています(配給はハピネットファントム・スタジオ)。その人の信念に基づく行動が、他人からみれば悪意あるいは虚偽に基づく大変な迷惑とし…

「芦引絵」の全巻展示|逸翁美術館

修理完成記念特別公開重要文化財「芦引絵」五巻 全巻展示 ■2025年12月17日~12月21日■逸翁美術館 「芦引絵」(あしびきえ)とは室町時代に流行った稚児物語を描いた絵画です。逸翁美術館は室町末期に模写されたという五巻から成る長大な「芦引絵」を所蔵してい…

アニキ・ボボ|マノエル・ド・オリヴェイラ

かなり限定的な公開ではありますが、マノエル・ド・オリヴェイラ(Manoel de Oliveira 1908-2015)監督の長編デビュー作「アニキ・ボボ」(Aniki Bóbó 1942)が近所のミニシアターで上映されたので鑑賞してみました。配給は、オリヴェイラの没後10年となった今年…

三輪晁勢の造形と色彩美|「堂本印象の家族たち」展から

没後50年記念企画展The Great DOMOTO ー堂本印象の家族たちー ■2025年10月9日~12月21日■京都府立堂本印象美術館 堂本印象(1891-1975)の没後50年となった今年は、京都国立近代美術館がすでに大規模な回顧展を開催しています(「没後50年 堂本印象 自在なる創…

日記 父と母へ|メーサーロシュ・マールタ

メーサーロシュ・マールタ(Mészáros Márta 1931-)監督の自伝的映画といわれる「日記三部作」の第3作 、「日記 父と母へ」(Napló apámnak, anyámnak 1990)を観てみました。東映ビデオの配給で上映されているこの監督のレトロスペクティヴ「メーサーロシュ・マ…

「コレクション2」展 |国立国際美術館

コレクション2 ■2025年11月1日〜 2026年2月15日■国立国際美術館 国立国際美術館の今年度(2025年度)におけるコレクション展の第2期です。前回の「コレクション1」(6月28日〜10月5日)は「戦後美術の円・環」をテーマに、どちらかというと「形態」の美に主眼を…

日記 愛する人たちへ|メーサーロシュ・マールタ

東映ビデオの配給で11月中旬より各地のミニシアターで順次上映されている「メーサーロシュ・マールタ監督特集 第2章」。「日記 愛する人たちへ」(Napló szerelmeimnek 1987)はこの特集上映のポスターやチラシで象徴的に使用されている、列車の窓から顔を出し…

安井曾太郎「座像」|アーティゾン美術館

石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 安井曾太郎 ■2025年10月11日〜2026年1月12日■アーティゾン美術館 アーティゾン美術館では、現在4Fコレクション展示室の一部を使用し安井曾太郎 (1888-1955)の特集展示を行っています。肖像画を中心に版画や雑誌「文…

ピアス 刺心|ネリシア・ロウ

BL要素を含んだサイコパス系犯罪映画なのだろうと、ポスターやチラシをみて予想していました。実際その通りという面もあったのですけれども、この映画は鑑賞者が各々の解釈を楽しむ余地を存分に備えてもいて、想像以上にその深みと重さを感じることができま…

ヨルク・シュマイサーの版画|京都精華大コレクションから

ギャラリーTerra-S後期企画展眠りから目覚めた名品たち-京都精華大学ギャラリー Terra-Sコレクション展2025 ■2025年11月21日〜12月20日 京都精華大学が所蔵するアート作品を紹介するコレクション展です(無料)。展覧会のメインビジュアルにヨルク・シュマイサ…

日記 子供たちへ|メーサーロシュ・マールタ

ハンガリーの映画監督メーサーロシュ・マールタ(Mészáros Márta 1931-)作品の特集上映が11月中旬から順次各地のミニシアターで公開されています(配給は東映ビデオ)。「日記 子供たちへ」(Napló gyermekeimnek 1984)は彼女の自伝的要素が反映されているとされ…

菊池容斎「阿房宮図」|静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝展

静嘉堂@丸の内で開催されている「静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝」展(2025年10月4日〜12月21日)の後期展示(11月11日~12月21日)を鑑賞してみました。10月に鑑賞した前期からかなりの作品が入れ替えられています。相変わらず三菱岩崎家が誇る渋い名宝が並ん…

マルドロール/腐敗|ファブリス・ドゥ・ヴェルツ

11月28日からファブリス・ドゥ・ヴェルツ(Fabrice Du Welz 1972-)監督によるベルギー&フランス映画「マルドロール/腐敗」(Maldoror 2024)が各地のミニシアターで公開されています(配給はアンプラグド)。約2時間半かかる長編ですが、目まぐるしく動き回る独…

大ゴッホ展「夜のカフェテラス」と歌川広重「猿わか町夜の景」

阪神・淡路大震災30年大ゴッホ展 夜のカフェテラス ■2025年9月20日~2026年2月1日■神戸市立博物館 お馴染みのクレラー=ミュラー美術館コレクションによるゴッホ展です。「いまやオランダ国外に出ることはありません」とクレラー=ミュラー美術館のベンノ・テ…

リビング・モダニティ展|兵庫県立美術館

リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s ■2025年9月20日〜2026年1月4日■兵庫県立美術館 今年の3月19日から6月30日まで国立新美術館で開催されていた「リビング・モダニティ」展が神戸に巡回してきました。「住居」に特化したモダニズム建築の特集で…

安政度内裏造営170年|京都御所秋の特別公開より

現在、宮内庁京都事務所では令和7年秋の特別公開として「京都御所 宮廷文化の紹介」と題した小規模展示を御所内の宜秋門番所展示コーナーで開催しています(2025年11月26日〜30日・無料)。1855(安政2)年の「安政度内裏御造営」から今年が170年目にあたること…

ゴッホ展|東京都美術館

ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢 ■2025年9月12日~12月21日■東京都美術館 大混雑覚悟の都美ゴッホ展です。この特別展は今年の真夏に大阪市立美術館でまず開催されています。都美よりは混雑度合いが確実に低い大阪市美展を鑑賞しておけば良かったのですが、…

中空土偶の魅力|「世界遺産 縄文」展より

現在、京都文化博物館で開催されている「世界遺産 縄文」展(2025年10月4日〜11月30日)。10月19日まで展示されていた国宝「縄文の女神」(山形県立博物館蔵)に代わり、11月1日からはこちらも国宝の「中空土偶」(函館市蔵)が11月30日まで登場し、会期後半を盛り…

落下の王国 4Kデジタルリマスター|ターセム

ショウゲートの配給で、11月21日よりターセム(ターセム・シン Tarsem Singh 1961-)監督作品、「落下の王国」(The Fall 2006 / 一般劇場公開は2008年)の4Kリマスター版が公開されています。この種のリバイバル上映としては珍しく、近所のミニシアターでは結構…

素晴らしい風船旅行 4K|アルベール・ラモリス

「素晴らしい風船旅行」(Le Voyage en Ballon 1960)はアルベール・ラモリス(Albert Lamorisse 1922-1970)監督による初の長編映画です。セテラ・インターナショナルの配給によるレトロスペクティヴ「映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界特集」で上…

小さなロバ、ビム 4K|アルベール・ラモリス

アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse 1922-1970)監督によるフランス映画「小さなロバ、ビム」(Bim le petit âne 1950)の4Kリマスター版が公開されたので観てみました。セテラ・インターナショナルの配給により11月中旬より各地のミニシアターで上映されて…

フィフィ大空をゆく 4K|アルベール・ラモリス

11月中旬より、セテラ・インターナショナルの配給で「映像詩人アルベール・ラモリスの知られざる世界特集」と題されたレトロスペクティヴが公開されています。「フィフィ大空をゆく 4K」(Fifi la Plume 1965)はアルベール・ラモリス(Albert Lamorisse 1922-1…

「赤い風船 4K」と「白い馬4K」 |アルベール・ラモリス

11月14日より、アルベール・ラモリス(Albert Lamorisse 1922-1970)監督によるフランス映画「赤い風船」(Le Ballon Rouge 1956)と「白い馬」(Crin Blanc 1953)の4Kリマスター版が各地のミニシアターで公開されています(配給はセテラ・インターナショナル)。2…

円山応挙展|三井記念美術館

開館20周年特別展 円山応挙 ー 革新者から巨匠へ ■2025年9月26日~11月24日■三井記念美術館 2005年に開館した日本橋の三井記念美術館が、今年で20周年を迎えたことを記念して企画された渾身の円山応挙展です。この美術館が誇る、いまのところ応挙唯一の国宝…

第77回正倉院展|奈良国立博物館

第77回 正倉院展 ■2025年10月25日~11月10日■奈良国立博物館 今年の正倉院展に関しては完全に出遅れてしまいました。スケジュールが合わず会期末近くの日程しか押さえられなかったため、チケット完売となっていた会場内は大混雑です。日時指定予約制がとられ…

オルセー美術館展|国立西洋美術館

オルセー美術館所蔵 印象派 室内をめぐる物語 ■2025年10月25日〜2026年2月15日■国立西洋美術館 混雑必至のオルセー展が上野で開幕しました。平日の夕方に訪れてみたところ、国立西洋美術館の前庭になんと二方向に連なる長い行列ができていました。一本は入場…