2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

黒田辰秋 没後40年

黒田辰秋(1904-1982)の没後40年を記念し、現在、東京国立近代美術館の常設展エリアに彼のミニ特集コーナーが設けられています(2022年7月24日まで)。 コーナーの入り口に展示されている長椅子は、かつて、東近美本館の近所にあったレンガ造りの別館「工芸館」…

ジョン・エヴァレット・ミレイ「狼の巣穴」

改修工事を終え、今年2022年4月にリニューアル・オープンした国立西洋美術館。 2020年から約1年半に及んだ休館中にも、版画などを中心にコレクションを増やしていて、現在、常設展でその新収蔵品が披露されています。 www.nmwa.go.jp 中でも、ひときわ魅力を…

髙島屋東別館にみる大阪デパート興亡史

高島屋東別館・重要文化財指定記念展「大大阪の百貨店」 ■2022年3月5日〜7月4日■高島屋史料館企画展示室 昨年2021年8月、日本橋にある髙島屋東別館が国の重要文化財に指定されました。 これを記念して、建物3階の高島屋史料館によって企画された今回の展示は…

「アポロンの地獄」日本最終上映|パゾリーニ監督

ピエル・パオロ・パゾリーニの生誕100年を記念し、今年は「テオレマ」や「王女メディア」のリマスター版が各地で上映されました。 他方、上映権が期限を迎える作品もあって、「奇跡の丘」と「アポロンの地獄」が日本最終上映と銘打たれ、池袋の新文芸坐など…

梥本一洋 没後70年

没後70年 梥本一洋 〜優美なる日本画の世界〜 ■2022年6月4日〜7月31日■京都文化博物館 (2F総合展示室) 梥本一洋(まつもと いちよう 1893-1952)の没後70年を記念し、京都文化博物館でこの画家のミニ特集展が開催されています(常設コーナーの一部・特別展では…

ヘルツォークとチャトウィン|「歩いて見た世界」

「歩いて見た世界」。 原題は"Nomad: In the Footsteps of Bruce Chatwin"(2019)です。 そのまま「ノマド」でも良さそうですが、この言葉は、近年、「はたらき方」的意味が付与されてしまい、言葉として安っぽく陳腐化してしまいました。 また、映画の題名と…

国立西洋美術館とフォルクヴァング美術館

国立西洋美術館リニューアルオープン記念自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで ■2022年6月4日〜9月11日 約1年半、前庭の工事等によって閉館していた国立西洋美術館が今年4月に再オープンしました。 ル・コルビュジエによる当…

エリック・ロメール「四季の物語」

マーメイドフィルムの主催によるロメール特集「四季の物語」デジタル・リマスター版上映が各地のミニシアターで開催されています。 4本、連続鑑賞してみました。 kyoto.uplink.co.jp 「四季の物語」となっていますが、4本の制作時期は季節の遷移とほぼ関係は…

柴田俊雄・セザンヌ・鈴木理策

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×柴田敏雄×鈴木理策 写真と絵画−セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策 ■2022年4月29日〜7月10日■アーティゾン美術館 アーティゾン美術館所蔵品をモチーフ、あるいは触媒にしながら、現代作家が共演するジャム・セッショ…

エベーヌ弦楽四重奏団|2022.6.18 びわ湖ホール

<室内楽への招待> エベーヌ弦楽四重奏団 ■2022年6月18日(土) 17時開演■びわ湖ホール(小ホール) ハイドン:弦楽四重奏曲 第34番 ニ長調 op.20-4 Hob.III-34ヤナーチェク:弦楽四重奏曲 第1番「クロイツェル・ソナタ」 シューマン:弦楽四重奏曲 第2番 ヘ長…

ゲルハルト・リヒターと「抽象絵画」

ゲルハルト・リヒター展 ■2022年6月7日〜10月2日■東京国立近代美術館 モダン・アート分野におけるおそらく今年最大の注目展、ゲルハルト・リヒター展が東近美で開幕しました(10月15日から豊田市美術館に巡回)。 それなりに多くの観客がいましたけれど、大型…

蘆花浅水荘 山元春挙と上村松園 最後の会話

琵琶湖畔にある山元春挙(1872-1933)の別荘、蘆花浅水荘(ろかせんすいそう)を見学してみました。 普段は予約制をとっていますが、現在、滋賀県美で開催されている「生誕150年 山元春挙」展と連動するかたちで、土日のみ、事前予約なしで見学を受け付けていま…

ノロワ|ジャック・リヴェット監督

「ノロワ」(Noroît)は1976年の制作。今回の「ジャック・リヴェット映画祭」で初めて日本劇場公開される作品中の一本です。 ジャック・リヴェット Blu-ray BOX Ⅱ 紀伊國屋書店 Amazon パリやその郊外など、都市とその周辺での出来事が描かれることが多いリヴ…

ダネル弦楽四重奏団のショスタコーヴィチ 講義

ダネル弦楽四重奏団によるレクチャーコンサート ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲 ■2022年6月9日 19時開演■びわ湖ホール(小ホール) ダネル弦楽四重奏団(Quatuor Danel)は、今までショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全曲演奏会を32回、全曲録音を2回行ってい…

セリーヌとジュリーは舟でゆく|ジャック・リヴェット

各地のミニシアターで上映されている今回の「ジャック・リヴェット映画祭」では、5本中、3本が日本劇場初公開です。 「セリーヌとジュリーは舟でゆく」(Céline et Julie vont en bateau 1974)は「北の橋」とともに本邦公開済みの作品です。 おそらく十数年前…

ブライアン・イーノ|AMBIENT KYOTO

BRIAN ENO AMBIENT KYOTO ■2022年6月3日〜8月21日 (9月3日までの会期延長)■京都中央信用金庫 旧厚生センター ブライアン・イーノの日本における絶頂期はおそらく前世紀末の10〜20年間くらいでしょうか。 実際、この企画を観に来ているお客さんの中には、その…

デュエル|ジャック・リヴェット監督

日本劇場初公開作品を含みつつ、主に70年代の作品を特集しているミニシアター系企画、「ジャック・リヴェット映画祭」。 「メリー・ゴー・ラウンド」に続き、「デュエル」を観てみました。 ttcg.jp 特撮的手法を一切無視して撮られたリヴェット風ファンタジ…

泉屋博古館の漆芸特集

漆 ―東洋の美を彩る素材 ■2022年5月28日〜7月3日■泉屋博古館 本展のメインビジュアルに採用されている「堆黄龍彫円盆」は、泉屋博古館の漆芸コレクションを代表する逸品。 経年劣化が進み、ひび割れなどが目立ってきたため、下落合にある目白漆芸文化研究所…

メリー・ゴー・ラウンド|ジャック・リヴェット監督

マーメイドフィルムが主催する「ジャック・リヴェット映画祭」が全国各地のミニシアター系映画館で開催されています。 ttcg.jp 「メリー・ゴー・ラウンド」(Merry-Go-Round)は1981年の公開(制作は1979年)。 日本での劇場公開は今回が初めてなのだそうです。 …

泉鏡花がみた「築地明石町」|鏑木清方展より

没後50年 鏑木清方展 ■2022年5月27日〜7月10日■京都国立近代美術館 東京国立近代美術館での展示を終え、清方展が京近美に巡回してきました。 予想以上に混雑しています。 今も人気が高い画家の大規模回顧展ですから無理もないのですが、意外だったのは、展示…