2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

マリア・"メネギーニ"・カラス生誕100年展

堂島リバーフォーラム開館15周年記念-L’AMORE- Maria Callas 生誕100年記念展 ■2023年9月9日〜10月1日 今年2023年はマリア・カラス(Maria Callas 1923-1977)生誕100年の記念イヤーにあたります(お誕生日は12月2日)。 アンジェリーナ・ジョリー主演の伝記映…

「ぼくの小さな恋人たち」ユスターシュが描く思春期のリアル

ジャン・ユスターシュ(Jean Eustache 1938-1981)監督作品、「ぼくの小さな恋人たち」(Mes petites amoureuses 1974)の4Kレストア版が公開されました。 「ジャン・ユスターシュ映画祭」で取り上げられた1本。 この企画は好評だったらしく、10月からPart2が飯…

上田剛と久野彩子の「鋳物」|泉屋ビエンナーレ2023

泉屋ビエンナーレ2023 Re-sonation ひびきあう聲 ■2023年9月9日〜10月15日■泉屋博古館 古代中国と令和日本、約3000年の時を隔てて響きあう「鋳物」の展覧会です。 このミュージアムらしい、というか、ここしか企画できなさそうなオリジナリティがあって楽し…

「ママと娼婦」と「コントラクト・キラー」

先月中頃から各地のミニシアター等で順次公開されている「ジャン・ユスターシュ映画祭」。 代表作といわれる「ママと娼婦」(La Maman et la putain 1973)を鑑賞してみました。 初見です。 jeaneustachefilmfes.jp 215分。 実質的には4時間近く劇場に拘束され…

村山龍平の茶碗コレクション|中之島香雪美術館

企画展「茶の湯の茶碗 ― その歴史と魅力 ― 」 ■2023年9月16日~11月26日■中之島香雪美術館 この秋、京阪神のミュージアム9館が連携し、「茶碗」をテーマとした企画展を開催しています。 京都国立博物館(特集展示「茶の湯の道具 茶碗」)のみ会期が終了(9月10…

「フィフィ・マルタンガル」と「アステロイド・シティ」

まったくの偶然ですが、「演劇人」を描いた、きわめて対照的な映画二本を立て続けに鑑賞することになりました。 一つは、ジャック・ロジエ(Jacques Rozier 1926-2023)が監督した「フィフィ・マルタンガル」(Fifi Martingale 2001)。 特集上映「みんなのジャ…

ジャック・ロジエ「トルテュ島の遭難者たち」にみる狂気

特集企画「みんなのジャック・ロジエ」の中で紹介された一本、「トルテュ島の遭難者たち」( Les Naufragés de l’île de la Tortue 1976)。 本邦では劇場初公開なのだそうです。 初見となりました。 久しぶりに、ある意味、「狂った」作品に出くわしてしまっ…

ジャック・ロジエ「メーヌ・オセアン」 の「現場」

エタンチェとユーロスペースの配給で、特集上映企画「みんなのジャック・ロジエ」が各地のミニシアターで開催されています。 「アデュー・フィリピーヌ」「トルテュ島の遭難者たち」「メーヌ・オセアン」「フィフィ・マルタンガル」の長編4本と、「パパラッ…

アマプラで観る「ヘカテ」|ダニエル・シュミット

8月23日(2023年)からアマゾンPrime Videoで「ヘカテ」(Hécate, maîtresse de la nuit 1982)の見放題配信がはじまりました。 ダニエル・シュミット(Daniel Schmid 1941-2006)の代表作の一つであるこの映画は、2021年、彼の生誕80年を記念して各地のミニシアタ…

デュビュッフのアポロンとキュパリッソス|カルヴェ美術館

ルーヴル美術館展 愛を描く ■2023年6月27日〜9月24日■京都市京セラ美術館 口の中まで甘くなりそうな官能に溢れたルーヴル展です。 夏休みが終わったのでそろそろ混雑は緩和している頃かもと思って出かけてみたのですが、夕方近くまでたくさんのお客さんで賑…

「東から」を貫く視線|シャンタル・アケルマン

昨年に引き続き、マーメイドフィルム主催、コピアポア・フィルムの配給でアケルマン(Chantal Ackerman 1950-2015)のレトロスペクティヴ「シャンタル・アケルマン映画祭2023」が各地のミニシアターで開催されました。 前回上映作品に加え、卒業制作の短編「街…