今出川新町にある「マリー・フランス」は今年で創業36周年。
京都で36年といっても当然に老舗とはいえません(東京でもこれくらいでは普通、老舗とは言いませんが)。
しかし、考えてみると、1980年代に、どこにでもありそうな街のパン屋として開店してから店の佇まいも変えずにずっと今まで繁盛を続けるということは、100年の看板に頼った老舗等よりよほど難しいことではなかったか、とも思います。
今では北山にもお店がありますが、今出川店は創業当時のまま。
とても狭い店内。
奥でパンを焼いている様子も覗き見れてしまう小ささ。
いつもお客さんで賑わっています。
どれも美味しいのですが、おそらく創業時からの名物パン「焼きもち風あんぱん」が絶品だと思います。
白く薄いパンの膜。
その中にぎっしり粒あんが仕込まれています。
焼きもちとは絶妙なネーミングで、白い生地にごげ目がついたあたりは上賀茂・神馬堂のやきもちを大きくしたように見えなくもありません。
あんこの甘さが全然くどくないので、一つあっという間に食べ切ってしまいます。
下手な「きんつば」よりずっと美味しく、小倉餡の旨味が堪能できるので和菓子と言いたくもなりますが、小麦の香りがしっかりこれは「パン」であることを主張します。
190円(2020年現在)。
同系に「よもぎもちパン」もあり、緑に色づき、よもぎの香りがほんわかと伝わります。
いつもどちらか迷います。
いくら甘さ控えめとはいえ、これと焼きもちパン、二つ買って二つとも一日で食べてしまうとちょっとギルティー。
今日久しぶりに買いにいったら、周年セール中。
金券100円のクーポンをいただきました。
来月から3月末まで使えるとか。
また行きます。
36周年、おめでとうございます。
■マリー・フランス 今出川店
上京区今出川通新町西入元誓願寺町307 パルウエダ1F
(月曜定休)
http://www.marry-france.jp/